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押し付けられる正解について

イギリスの小説家・評論家のコリン・ウィルソンは「殺人の研究」でこう記している。

殺人者の異常性という考えは、社会の根底になっている正常さという幻想の一部である。われわれのすべての価値は一時的な方便に過ぎない。殺人者は自分の便宜を絶対的価値にかえている大部分のひとびとより、先に進んでいる。

殺人の研究 コーリン・ウイルスン

いま世の中に流布している正義も結局は一時的な方便であって幻想なんだと思う。そんな幻想をみんなで抱き、ちょっとでも正義に反するものは即悪と断罪される。それも悪なんだからどんなに叩いても問題ないと公共のサンドバッグと化し社会的地位の失墜や自殺するまで徹底的に追い込まれる。

世間がそうと断定した正義をみんで寄ってたかって振りかざすものと、自分の中にある正義に忠実に生きるもの。どっちが正義だ。